荒川洋平 もしも…あなたが外国人に「日本語を教える」としたら

読了(数日前に)。
4月から日本語教師に関する勉強を始める予定なので、予習として借りてみた本。
前半は初心者の授業内容(仮定)の実況中継とその解説、後半は日本語教師の実情や教授法・文法などが書かれています。
中でも、「日本語をプレゼントする」という発想は独特でした。
著者が何度も述べているように、かなり敷居を低くして、初心者にもわかりやすく説明されているので私もおぼろげながら「日本語を教える」ことの輪郭が見えてきました。
ネイティブの日本人である私たちは、普段日本語の文法なんて意識していないので、改めてそれを誰かに教えるとすると意外な発見が多いですね。
印象に残った内容を一部抜粋しておきます。

外国人に日本語を教える場合、その成否は結局のところ、教え手の心のあり方にかかっている。
「心のあり方」とは、「国際化」「真心」といったキーワードの言い換えではない。この意味は日本語と日本文化に関して、自分が当たり前と思っていることを、恒常的に外の視線から眺め、考えることだ。

派遣ボランティアの人たちの口から、その目的は「自分探し」である、と聞いたことが何回かあります。僕はがさつな人間なので、それがどういう意味なのか、分かりません。ただ、自分のために何かするだけでは何も見つかるはずはなく、他の人のためだけに何かを懸命にすることだけが、その「自分探し」のきっかけになることは分かりますし、プロとして日本語を教えている人であれば、それは誰でも分かっていることだと思います。

そういえば。
以前私の友達が、韓国の方に、
「どうして『英語好きです』ではなくて『英語好きです』なのか。」
と聞かれたことがあるそうです。
英語自体が何かを好きなわけではないのに(英語が主語にならないのに)「が」を使う理由がわからない、ということだと。
考えてみれば、「が」と「を」の使い分けって、どういう規則にしたがっているんだろ。
「私は英語好きです。英語好きになって2年経ちました」
この場合、どちらも「が」でなければならないし、「を」でなければならないんですよね。
友達がその韓国人にどう説明したのかは聞いてませんが、もし私が同じこと聞かれても上手く説明できないなあ。
課題の1つ目がみつかりました。