勉強

いやね、今問題になっている、高校での履修教科漏れ。
最初は一校だけだったのに、あとからわらわらと発覚したじゃないですか。
そしてそれは我が宮城でも例外ではなかった。
公立私立関係なく次々と明らかになっていますね。


未履修、41都道府県399校に 単位不足の恐れ7万人にも 共同通信社


7万人ておい。
この数字に既卒生の数も含まれているのかはわかりませんが、実際に単位不足の生徒(在校・既卒ともに)はどれだけいるんだって話ですよ。
私も2年前に大学受験をした身なのでとても人事とは思えなかったです。
連日新聞で食い入るようにこの問題に関する記事を読んでいます。


思ったことを思うがままにかいていきます。


なぜ「裏カリキュラム」まで作って指導要領に従わなかったのか。
その原因ははっきりしていて、大学受験のためなんですね。
受験に必要のない教科に時間を割きたくない。
受験生がそう思うのはまあ当たり前のことで、今回のはそれに学校側が応えたことになるのでしょう。
大学進学率をあげて、その高校の特色を出したかったとの思いもあるようです。


私が高校3年生のとき、受験に使わない教科のときは「内職」をしていました。
つまり、その教科の時間、先生の話をあまり(時には全く)聞かないで、その教科に関係のない、自分がやりたい教科の勉強をしていたのです。
私は受験で日本史を使いました。とかく歴史の教科は、授業の最後の時期になると時間が足りなくて内容が全部終わらない、なんてことがよくあるんです。
歴史を古代から平安、戦国、江戸、と順に勉強していくと、2月3月になるともう時間が足りなくて、最後の太平洋戦争〜戦後の部分は細かく授業で扱うことができなくなるんですよ。
実際に私もその部分はプリントを配られて、ちょっと説明があったくらいで終わったように記憶しています。
そういう事情を知ってか、まずペリー来航あたりから始める教科書もあります。私もそれを使ったことがあります。


私は受験では日本史に何よりエネルギーを使ってましたので、ほんとにそれ以外の社会系教科に時間をさくのが嫌でした。
3年のときに日本史以外の社会系教科が必修であったのですが、その教科を受験で使う子は周りでほとんどいなくて、みんな「なんで3年の時期にこの教科をしなければいけないのだ」と文句を言っていました。
そのとき、その教科の担当教師からは「指導要領でこの教科を勉強しないと卒業できない、と決められているんだ」と説明されました。
「いろんな知識を得るためにも、この勉強は無駄にはならない」とも言われたように記憶しています。
今ならその先生の言うことがわかりますが、やはり当時の私は憮然とした顔をしていたと思います。
だって、余裕がないんですよ。
受験って、自分の進路、自分の人生を決めるなかでほんとに重要なことで、
志望校決めに悩んだりとか、もし受からなかったらどうしようとか、
不安が常に渦巻いていて、でもわかっていることはとにかく勉強して点数を上げていかなきゃいけないってことで。
時間的にも精神的にも余裕がないのに、受験に必要ない教科の勉強に集中しろってことがまず無理なことです。


今回、履修漏れの生徒に対しては補習などで授業の確保をするそうですが、
センター試験まで3ヶ月のこの時期にそんなことをするなんて本当にバカげた話ですよ。
私がもしそうしなければならないとしたら確実に「内職」をしますね。
卒業できなければ元も子もないとはいえ、気の毒としか言いようがありません。