きよしこ

きよしこ (新潮文庫)

きよしこ (新潮文庫)

読了。
主人公の少年は、吃音(きつおん)でカ行とタ行が上手くいえません。
お父さんの仕事の都合で転校を繰り返し、それぞれの土地でいろんな人と出会い、成長していく、というお話。


私は吃音ではないし、1回も転校したことがないけれど、するっと少年の心のなかに入りこんでいくことができました。
環境が違っても、大人の感情を敏感に察知したり、
自分の心の中だけの友達と話をしたり、クラスのみんなとの人間関係に悩んだりと、
子供の頃のなつかしい感情が次々と思い出されてきました。
きよしこ」「乗り換え案内」「ドングリのココロ」「北風ぴゅう太」「ゲルマ」「交差点」「東京」どれも素晴らしいお話です。
地下鉄の中で読んでたのにうるっときてしまいました。